人も歩けばなにかにあたる

本当は山行レポートを書く予定ですが、なぜかまずは今秋、東海道五十三次を徒歩で一気に歩いた記録から。

東海道五十三次 徒歩の旅 3日目(国府津~三島)2

漆黒の森のなかに足を踏み入れました。
光が一切届かない暗闇を歩きます。
頭をキョロキョロと動かし
ヘッドライトの光を当てることで道を探します。
ここで道迷いなどしたら、朝まで戻ってこれない可能性があります。

「コンクリートの道を歩きたくない」ということもあり
久しぶりの山道はとても嬉しかったのですが
もはやデフォルトで足が痛いため
そこまで土の柔らかさを実感することはできませんでした。

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看板を見つけました。
こんなタイミングでイノシシに出会ったら卒倒します。
怖すぎです。

有名な石畳の道も歩くことができました。
しかし、石畳はただでさ歩きづらいのに
この雨でとてもスリッピーになっています。
そして、この石がマメのできた足にとてもツラい。

安全を期して、小股でちょこちょこと歩きます。
雨が強くなってきました。
雨が強すぎて、ヘッドライトの光が遠くまで届かなくなってきました。
視界は約3mほどです。

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これはなんの修行なのでしょうか。

痛みに耐え、畑宿から約2時間。
ようやく芦ノ湖まで来ました。
時間短縮のためにと入った森のなかでしたが
足の痛みと、足場の悪さのせいで
結局倍以上の時間がかかってしまい、まったく意味はありませんでした。
すでに10時近く、芦ノ湖は真っ暗で何も見えません。

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ホッとして、バス停で雨宿りをしながら
長い休憩を取ります。
セブンイレブンでおでんを購入し、冷えた身体を温めます。

三島まであと14km。元気な足なら2時間半。
でも元気じゃないから、4時間くらいでしょうか。
2時過ぎには三島につけるはず。
そう思っていました。

しかし、国道の青い看板に書かれた三島までの距離は
なんと20km!
元気な足でも5時間はかかります。
絶望とはこういうことをいうのでしょうか。
どちらが正しいかわかりませんが
とりあえずガイドブックを呪いました。

しかし、もう僕にリタイアという言葉ありません。
というか、こんな時間、こんな場所ではリタイアすらできません。
歩くしかない のです。
何時になっても歩き通す。
出発前にそう心に決めたのです。

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闇夜の箱根宿。

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箱根峠の道の駅にはテントが張られていました。
誰か寝ていたのでしょうか。

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23時過ぎ、ようやく、神奈川を脱出。
静岡入り!

国道1号線でも街灯がない場所が意外と多く
なかなかのハードモードです。
峠から三島の街の明るい様子が見えたのですが
これがなかなかつきません。
2時半過ぎ、途中の集落で雨宿りをしながら
このままここでビバークしようかとも考えましたが
朝起きた時に確実に不審がられると思い、再び歩き出しました。

そして、朝5時半、ようやく目的としていた
漫画喫茶に到着したのです。

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相変わらず、消費カロリーはおかしいです。
途中でアプリが落ちてしまったため、画像はふたつ。

 

交通費(自宅~国府津)¥1141
漫画喫茶(アプレシオ)¥2808
水・食費 ¥995
合計 ¥4944