東海道五十三次徒歩の旅14日目(水口・三雲~三条大橋)
10月5日(日) 最終日
この日は約束があった。
大阪に住む友人とご飯を食べようということになっていた。
友人には子どももいる。
家族一緒でということになっていたので
約束に遅れるわけには行かなかった。
なので、漫画喫茶を出発したのは
いつもより早い6時。
小雨が降っていた。
この日は台風が来ていて
進路的には台風に向かって歩いてるような感じだった。
途中のコンビニで朝食を買い
本格的に雨への支度をする。
レインウエアの上にツェルトをかぶる。
傘は持たない。
多少蒸れてはしまうが
こうすることで中が雨で濡れることはまずなかった。
箱根越え以来の雨だった。
なので14日間のうち、2日しか雨が降らなかったことになる。
なんて天気に恵まれた旅だったのだろう。
そう思って歩を進めた。
足は痛かった、が約束があった。
僕が遅れることで、子どもたちのご飯の時間が遅くなってはいけない。
その使命感で、できるだけ早く歩いた。
この速さで歩いて、行けるところまでいこう。
足が痛くなったら、その時に考える。
そうして僕は14日間で最も早いスピードで歩いた。
雨の日の装備
石部宿に向かうまでにあったうつくし松の看板。
だが、うつくし松がどこにあったのかはわからなかった…
「ほっこりまつり」とはなんだろう?
一里塚を見るのも今日が最後となる
石部を越え、草津には予定よりだいぶ早く着いた。
雨はだいぶ弱まっていた。
マックで休憩していたが、そのまま早めの昼食にする。
草津は東海道と中山道が交差する宿場として
今でも名残りを多く残している街だった。
草津宿本陣は現存する本陣では最大級らしい
やっと来た大津!
草津を過ぎると、雨が強くなってきた。
これからもっと強くなってくるのだろうか。
それは勘弁してほしい。
ただ雨の中を歩くという行為は
ひたすらに歩くことだけに集中させた。
足の痛みはこれまでで一番感じず、ペースも順調だった。
瀬田の唐津橋。なんか見たことある気がする!
今井兼平の墓。東海道とはあんまり関係なかった
趣をあえて新築したのかな。エアコンの室外機のところがカッコイイ
隣に琵琶湖があるのに
そこを見る余裕なんぞなにもなく大津を過ぎた。
もうゴールの三条大橋まで宿はない。
あとちょっと、という気分になっていたところで
かなりの上り坂が目の前に現れた。
逢坂だ。
雨に打たれ、疲れた身体にこの坂は結構きつかった。
線路を渡ればすぐに参道!
逢坂山関。雨でこの登りはつらかった…
逢坂を登りきり、下っていくと山科の町並みは
グッと京都感を増していた。
そして、とうとう京都府に入った。
来ました、京都!なぜか足はあまり痛くなかったなー
このへんからほぼ雨は止んでいた。
台風はどうしたんだろうか。
「あとはこの街を進むだけ」
そう思っていたところにまた上り坂が出てきた。
旧道とわかりにくい看板を見つけて
横道に入ると狭い道をかなりの勾配で登っていく。
また、上りか…。
この黄色い看板が、旧道への看板
さすがに疲れていてもう登りは嫌だった。
でもこれで最後だ。
ランニングしているおっさんがいたので
引き離されないように早足でついていく。
登り切るともう暗くなっていた。
なんとなく京都っぽい町並みになってきた。
京都に来たんだと実感する。
この時間に三条大橋までつけるなら
なんとか約束の時間に間に合いそうだ。
時間は18時。
自分でもよく歩いたなと思う。
三条大橋付近は人が多く、キラキラしていた。
突如、横から名前を呼ばれた。
一緒に御飯を食べようと約束していた友人が
子ども抱いて立っていた。
「意外と早かったやん」
14日間のゴールは
ひっそり、地味に終わるものだと思っていたのに
なんか嬉しいじゃねーか、このやろう!
水・食費 ¥1191
銭湯 ¥1000
合計 ¥2911