人も歩けばなにかにあたる

本当は山行レポートを書く予定ですが、なぜかまずは今秋、東海道五十三次を徒歩で一気に歩いた記録から。

東海道五十三次徒歩の旅13日目(関~水口・三雲)

10月4日(土)

前編集部にいたとき、
「縦走の終わりの方は、旅の終わりを感じて寂しいんだよね」
と副編集長が言っていた。

足の痛みは全く変わらないけれど
だんだんこの旅も終わりが見えてきて
寂寥感を感じていたところで
桑名で宿がないという大変な目にあった。
そこで気がついた。
この旅に寂しさを感じている余裕なぞないということを。
最終日まで、1日約40km、12時間以上は
きっちり歩かなければいけないのだ。

そんな過酷な旅ではあるけれど
ゲストハウスを笑顔で送り出され、
残り2日の旅を楽しむことを決意する。(翌朝のFBより)

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朝、ゲストハウスで朝食を済ませていると
昨日、語らい合った人たちが思いおもいに出発していきます。
一期一会を感じつつ、自分自身も旅立ちます。 

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昨日、暗くてよくわからなかった関宿を、少し戻って町並みを見てみます。
なかなかに素晴らしい。
文化財に指定されるまで、ほとんど取り壊すことなく
残っていたのはほんとにたまたまだったらしいです。

鈴鹿峠に向かう、手前の坂下の宿は
もはや宿の面影はまったくなく、寂しい道です。

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写真は坂下に着くちょっと手前。
五十三の宿の名前が書いてあります。

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いざ、鈴鹿峠越え!山道は気分が上がります。
のっけから、急過ぎる階段…。

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東海道の二大峠である箱根と比べると
長さ、高さで言えば全然箱根の方がつらいですが
鈴鹿峠は急登をガーッと登るイメージで
山登りに慣れてない人は結構大変かも。

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県境

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滋賀側には茶畑が広がっています。
12時過ぎ、ここをちょっと行ったところで休憩しました。
「旅ではもっといろんな人と話しなさい」と
ゲストハウスの宿主に教えてもらったので
おじさんがいたので積極的に話しかけてみました。

おじさんは愛知県の人で休みの日に東海道を歩いており
今日は亀山から水口、明日は水口から草津まで行くということ。
僕が「関から石部まで行く予定だ」というと
「軽い行程だね」と言われ、ちょっとムッとしてしまいました。
なぜなら、おじさんより僕のほうが距離的には長いのに
この人はよくわかってないのだろうか…。
そして僕が1日40km歩いて、日本橋から来ましたというと
「それは無理だ」となぜか全否定されたので
ちょっとムキになって、これまでの旅程を説明。
なんとかわかってもらえました。
足は超絶痛いけれど、普通の人でも歩けるんだよ!
しかし、ちょっと大人げなかったか…。
昼ごはんを持っていない僕に「頑張れよ」と、
オニギリをくれたので結局いい人でした。

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やっときた、滋賀県甲賀は「こうか」と読むのですね。残すは京都のみ

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自分が435kmも歩いたなんて信じられません

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この日は土曜日で、たぶん東海道を歩くツアーだと思われます。
ガイドさんが説明しておりました。
こういうのに参加したほうがいろんな情報を聞けるのでしょう。
意外と人気、東海道

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坂上田村麻呂が祀られている田村神社

道の駅・あいの土山で昼食をとり土山宿へ。
ここで、資料館のおばちゃんに
「寄ってって~」と声をかけられます。
いつもならシカトですが、
「人と話しなさい」という教えのもの寄ってみることに。

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普段、人が来なくて暇なんでしょうね。
地元の歴史・文化を知って欲しくてウズウズしてるのがわかります。
おばちゃんの話が止まらない止まらない。
しかも、さすが資料館で働いているだけあって知識量もすごい。
やっぱり、人と話すのはおもしろかったです。
資料館には、東海道五十三次の各宿場の模型と名物が飾ってあり
かなり楽しい展示物でした。
ちなみに、コスプレで写真も撮れます。
一応傘だけかぶってみた。
最後に「早よ、結婚せな」と言われて送り出されました。
余計なお世話です。

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初めて見たポップコーン自販機

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オフィシャルじゃないっぽいけど、こういう看板もありがたい

水口の手前では、昔、宿をしていたという
おじさんが話しかけてきました。
早口でなにを言ってるのかよくわかりませんでしたが
なんか、楽しいな、こういうの。

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横田の渡し大常夜灯

そんなこんなで足を引きずりながら歩いた14時間(休憩含む)。
残り1日にして、なかなかおもしろくなってきました。

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漫画喫茶(コミック広場) ¥2130
水・食費 ¥1791
合計 ¥3921