人も歩けばなにかにあたる

本当は山行レポートを書く予定ですが、なぜかまずは今秋、東海道五十三次を徒歩で一気に歩いた記録から。

旅を終えて

昨年の今ごろを思い出してみると
まだこの東海道を歩くということを決めてはいなかった。
会社を退職し、とりあえずいろんな山に行きたいのに
8月の天気がかんばしくなく
なかなか計画を立てられなかった。

出発を決めたのは、八ヶ岳を縦走し
自分が1日10時間歩くことができるということがわかったからだ。

ようやく仕事も一段落したので
遅ればせながら、東海道の旅を振り返ってみる。
これから東海道を徒歩で踏破したいという方に向けて
僕の記事が多少でも参考になるとうれしい。

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 ●金額面

食費  31,329円
宿泊費 32,467円
雑費  7,630円
合計  71,462円(14日日間)

宿泊施設として主に漫画喫茶を使用したことにより
1日あたり平均5,104円という
格安な旅であったことは間違いない。

実際、14日目は友人宅に宿泊し
15日目は東京まで夜行バスで帰宅しているので
普通にどこかに泊まり、新幹線で帰ってきたりしていれば
もう少しお金はかかる。

引退し、自由になるお金が多ければ
もっと優雅に旅を進めることができるだろうが
「なるべく安く旅したい」と考えている人でも
やはり予算は10万円くらいはあった方がいい。

 ●体力面

基本的には歩くだけなので体力は気にしないくていい。
ただ、1日40km平均が限界だと思う。
それ以上に歩いた日もあったがそれは特別で
1日50km平均なんぞで計算しない方がいい。
10時間以上も歩いていると疲れきっているので
漫画喫茶であろうとも、熟睡できる。

●気力面

すべてはこれにつきる。
文明が発達している現在、
東京から京都まで歩いて行かなければいけない道理はなにもない。
友人、知人からも、ちょっとおかしな人に思われる。
歩いてみればわかるがコンクリート
人が長時間を歩くためには作られていない。
そして、なんと言っても足の痛みである。
たぶんマメもできるだろう。
そのマメの痛みも通り越し、骨に響くような
人生で初めて味わう痛みを感じるだろう。
はっきり言って生半可な痛みではない。
大げさではなくまともに歩くことはできないのだ。
それでも歩ききることができるかどうかは
もう気力しかない。

スポーツにおいて根性論が批判されている昨今
ただ歩く、前に進むというために必要な要素は
気力でしかない。

そこに意味なんてない。
僕の場合は2日目にやると決めたから
歩き切ることができた。

歩いたからなにがどうってことはないけれど
歩いた後は多くの人が「すごいね」と言ってくれて
やりきった自分にちょっとだけ自信が持てた。

そんな東海道の旅です。
興味のある方はぜひやってみてください!
やりきったあとに、後悔はないはずです。